ものみの塔

ものみの塔

タイトルものみの塔
団体名ものみの塔聖書冊子協会(エホバの証人)
所在地神奈川県海老名市
創刊年1879年(日本語版復刊1951年)
種別月2回(第三種郵便物)

【主な内容構成】

 『ものみの塔』はものみの塔聖書冊子協会(通称エホバの証人)が配布している冊子である。本誌の配布はこの教団の活動の中心であり、冊子は教団設立以前から刊行されている。日本語版は1951年に『ザ・ワッチタワー』の名称で刊行され、1953年に現在の名称となった。2008年から一般用と研究用に分かれ、それぞれが月1回刊行となった。現在「ものみの塔オンラインライブラリー」のサイトにおいて、1966年以降の号がアーカイブ化されている。内容はどの言語においても共通しているが、1984年まで日本語版は英語のものより数ヶ月遅れた内容を掲載していた。
 本誌の目的は「宇宙を治めるエホバ神をたたえます。また、天にある神の王国が間もなく悪を完全に取り除いて地上をパラダイスに変える、という希望を人々に伝えます。そして、イエス・キリストに信仰を持つように勧めます(2021年1月号)」ということだと語られており、ここにものみの塔の教義が簡潔に示されている。その記事は、日常生活に関するもの、世界の出来事に関するもの、聖書の人物や歴史的出来事に関するもの、教団の活動の報告に主に分けられる。例として、1983年1月1日号には日本での本拠地である海老名支部の建設の様子が語られている。また読者からの質問に答えるコーナーもある。
 本誌は2008年より、非信者向けの「一般用」と信者向けの「研究用」に分けられた。前者はより日常生活や家族のトピックが中心で、後者はイエスをはじめとする聖書の人物への言及に重点が置かれている。ここから、ものみの塔の対外的な活動と、内部での活動の差異が読み取れる。
 特徴的な内容として、とりわけ家庭の問題に関する言及が多く、信者が日常生活で行うべきではないことや、子供をどう教育するかについて厳格に示されている。また教義の一部である「終わりの日」「ハルマゲドン」「キリストの再臨」についても頻繁に言及されているが、2008年以後はほぼ研究用でのみこれらが扱われている。さらに進化論についても否定する記事が数多くあり、進化の代わりに神の創造を信じるよう説かれている。
【藤井修平】2024年11月

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