やくしん
タイトル | やくしん |
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団体名 | 立正佼成会 |
所在地 | 東京都杉並区 |
創刊年 | 1963年 |
種別 | 月刊 |
【主な内容構成】
法華経を所依の経典とする立正佼成会の機関誌。誌名(題字)は「躍進」から「yakushin」を経て、現在の平仮名表記に変わった。同会出版部が前身の株式会社佼成出版社から発行されている。教団名を冠する『佼成』(別掲)に次ぐ会員向け機関誌で、前者が『佼成新聞』(別掲)とともに会員には無料で配布されるのに対し、『躍進』は有料となっている。
1963年4月、同会青年部の新機構として発足した青年本部室の広報部から発刊され、当初は青年部の機関紙と位置付けられていた。同会青年部は翌年の「大聖堂」落成に向け、青梅練成修行や全国各地で結集大会(「躍進大会」)を開催していた。教団の急拡大期(それは日本社会の戦後復興・高度成長とも重なる)の雰囲気が「躍進」の誌名と当時の紙面には反映されている。
かつては政治、経済、国際情勢などの一般的な知識の解説などが充実し、より教養・啓蒙誌と言えた。また雑誌の判型は『佼成』がA5判に対して、『やくしん』はB5判と大きく、グラビアページが特に充実している。現在は、同会の庭野日敬開祖、庭野日鑛会長の法話、月替わりの特集、著名人のインタビューといった記事をとおして日常に役立つ心のあり方を考え、いろいろな人の生き方から楽しく学び、実践していくことをサポートすることを目指している、という。
当初の青年向けに特化した紙面構成から、現在はより広い世代に向けた内容となっている。同会・同出版社では、かつては一般婦人向け雑誌(『マミール』)の他、青少年会員向けには各層にあわせたクラスマガジン(『どんぐりクラブ』『すこぶーる』『春光』『ラ・カリテ』)の発行など細分化していったが、現在は廃刊した。従来型の紙媒体メディアとしては一層、幅広い層の会員に向け『佼成』『佼成新聞』を補足するような位置づけになったと言える。
【隈元正樹】2024年11月