中和新聞
タイトル | 中和新聞 |
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団体名 | 世界平和統一家庭連合(通称・統一教会) |
所在地 | 東京都渋谷区 |
創刊年 | 1978年 |
種別 | 月2回(1988年第三種郵便物認可) |
【主な内容構成】
「統一教会」の名で知られる世界平和統一家庭連合は、文鮮明(ムン・ソンミョン。1920~2012)が1954年に韓国のソウルで設立した新宗教である。文は再臨のメシアとされ、日本へは58年に崔奉春(チェ・ポンチュン、日本名西川勝)が伝道。64年に法人認証され、久保木修己が日本の統一教会会長に就任した。
中和新聞は教団機関紙として「真の父母」と崇拝される文鮮明夫妻の、韓国、アメリカなどにおける各種宗教イベントにおける動向とその「み言葉」に紙面を費やし、信仰を鼓舞している。最大のイベントは社会的話題となった「国際合同結婚(祝福)」であり、同時期に結婚式のみならず他宗教との国際会議やコンサートなどが行われる。ほかの紙面には国際結婚をした日本人信者の韓国をはじめとする海外での様子、日本国内については研修、伝道、教会・教域の活動、信者家族の紹介、さまざまな教学理論が掲載される。尾瀬の教団霊園における「統一慰霊祭」は規模が大きい。
同紙の特異性として、①二世信者に関する記事と②教団批判への反批判を指摘できる。同教団では教祖が指名する者同士の結婚が「救い」であるため、子弟が恋愛をするのを警戒する。そのために小中高生の研修や二世信者の活動、「二世合同結婚」についての記事の比率が子弟の成長とともに高くなっている。また同教団は60年代後半から、マスメディアがいう「親泣かせの原理運動」「霊感商法」などの社会的批判を浴び続けてきたが、その都度、抗議と反撃の記事が掲載されている。また、教団が主張する「強制改宗」については裁判報告や分析とともに、牧師、弁護士、研究者(「マインドコントロール論者」)への批判がなされている。広告は同教団系企業、シンパの学者や他宗教の宗教者、書籍・DVDなどが出ており、見過ごせない。
【藤田庄市】2024年11月