佼成

佼成

タイトル佼成
団体名立正佼成会
所在地東京都杉並区
創刊年1950年
種別月刊

【主な内容構成】

 法華経を所依の経典とする立正佼成会の機関誌。同会出版部が前身の株式会社佼成出版社から発行されている。「佼成」はもちろん教団名に由来し、「人が交わり成る」(人格完成)という同会の教えに基づく。なお、同会の教団名は1960年9月、脇祖と呼ばれた長沼妙佼の一周忌に合わせて「立正交成会」から現表記に変わったため、誌名も「佼成」となった。
 仏教関係の一般教養書を中心に学術書まで刊行する佼成出版社を通じて、多数の出版物を発行している同会の中で、最も基礎的な定期刊行物の一つ。現在は、同会創立者の庭野日敬開祖の法話を抜粋した「開祖法語録」と庭野日鑛会長の「会長法話」また、会員が教えを学び、その取り組みなどを通して苦を乗り越えた信仰体験記が柱となっている。
 『佼成』は会員には『佼成新聞』(別掲)とともに無料で届けられる。同誌の会長法話は、教団・会員にとって各月の信仰活動のテーマとなっている。全国各地の教会では定例式典(御命日参拝)で、教会長が「会長法話」をもとに講話を行う機会がある。布教への活用も目的としているため、かつては「入会の手引き」近年では「立正佼成会とは」など、教団紹介ページがある。未会員や入会して間もない会員にも仏教や同会について理解してもらえるよう、仏教用語や同会ならではの表現を極力なくしたり、その説明を加えるよう編集している、とされる。
 かつては、庭野日敬会長(当時)、長沼脇祖の「法話」、信仰体験記の他、一般知識人等の寄稿記事や連載小説など読み物もより充実していた。一貫して同じ判型だが、現在はかつてと比べ、ページ数は約半分になっている。1963年に創刊された会員向け有料月刊誌『躍進』等との役割分化もあり、教化・布教誌としてシンプル化された。社会一般の活字離れとの関連もあるのかもしれない。
【隈元正樹】2024年11月

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