信徒の友
タイトル | 信徒の友 |
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団体名 | 日本基督教団 |
所在地 | 東京都新宿区 |
創刊年 | 1964年 |
種別 | 月1回 |
【主な内容構成】
『信徒の友』は日本基督教団が発行する月刊誌である。『日本キリスト教歴史大事典』によると、信徒として学ぶべき聖書、教会生活の具体的な問題、社会や世界に対するあり方を書いた記事が掲載されている。同誌は1964年に刊行。その前段階として1963年に日本基督教団に信徒雑誌刊行準備委員会が組織され、信徒向けのキリスト教総合雑誌を刊行する運びとなった。これは当時、同教団が定期刊行物として、教団内部の動向を伝える機関誌「基督教新報」(現在の「教団新報」)のほか、労働者や婦人へ布教する「職域伝道」用雑誌、キリスト教を紹介するための「伝道新聞」を刊行していた流れがあったためである。
創刊当時は40頁だったが、現在では広告を含め100頁程度に増えている。同誌は(1)教団の信徒の連帯性を強める、(2)教会において信徒の信仰生活に役立たせる、(3)毎日の信徒の信仰生活を実用的に助ける、(4)宣教基本方策の目指しているところを内容的に推進する、(5)楽しんで読みうるものと5つの編集方針を掲げている。そのため誌面構成は、毎号組まれる特集にあわせた牧師や有識者によって書かれた記事のほか、連載には信徒が聖書日課と黙想を行うための「日毎の糧」、各教会の信徒の証(信仰の語り)、エッセイなどが掲載されている。
特集では受難節やクリスマスに合わせたテーマのほか、キリスト教界の高齢化や子どもの信仰、環境問題や震災などの社会問題まで幅広く取り上げている。そのほか、「特別読み物」のコーナーでは天皇制や原発といった政治的なテーマなどを扱ったエッセイや対談が、単発もしくは短期連載といった形で掲載される。
連載は多岐にわたるが、代表的なものとして1966年4月から1968年9月にかけて三浦綾子による連載小説『塩狩峠』が挙げられる。これを機に頁数、発行部数も増加したとされている。そのほかにも2019年4月には連載として「LGBTから学ぶ シリーズ 性」と題し、専門家や当事者によるエッセイが掲載された。各時代において取り上げられる社会問題を積極的に取り上げ、読者である信徒に対し示唆に富んだ記事を提供するのが本誌の大きな特徴といえよう。
【箕浦よはな】2024年11月