光明

光明

タイトル光明
団体名世界救世教(いづのめ教団)
所在地静岡県熱海市
創刊年1986年
種別月刊誌

【主な内容構成】

 世界救世教は岡田茂吉が1935年に創始した神道系の新宗教教団である。浄霊と呼ばれる手かざしの儀礼や、自然農法の推進、芸術活動を特徴とする。1984年に教団運営をめぐって3派に分裂したが、2000年に「いづのめ教団」「東方之光」「主之光教団」として包括法人「世界救世教」の下に包括された。本誌も2000年168号から発行元が世界救世教から「世界救世教いづのめ教団」に変わっている。
 内容は、創刊から約15年間は1面に岡田が生前に語った言葉が講話形式と一言の「教祖言」として掲載され、以後のページは信者の体験談や著名人へのインタビューからなる「オピニオン」のコーナーが中心であった。体験談は主に病気の治癒に関するもので、浄霊を受けることによってどのような体験を得て、花粉症、アルコール依存症、椎間板ヘルニアなど多種多様な病気がいかに治癒していったかが語られる。
 2001年1月の177号より紙面が一新され、「健康・食・子育て」を柱としたものとなる。以後はますます健康に関する情報が増加し、「Johrei(浄霊)」によって免疫力が活性化したことなどを伝える科学的研究にも言及されるようになっている。また「健康と医療」の連載は医師の帯津良一や日本ホリスティック医学協会副会長の上野圭一が担当し、約8年間継続している。他方で体験談と、オピニオンのコーナーはそのまま継続している。
 2009年ごろに再度紙面が一新され、これまでの新聞形式から雑誌形式となる。全体の紙面構成はそれ以前と共通しているが、体験談は1人あたりの分量が増し、総数は減っている。芸術家へのインタビューなどが増える代わりに世界救世教特有の用語はあまり登場しなくなり、一見して宗教団体が刊行する雑誌とは思えない紙面である。
 世界救世教が推進しているとされるEM菌についても、少なくとも1991年から言及が見られ、「比嘉照夫琉球大教授が開発したEM(有効微生物群)を活用した救世自然農法(1991年68号)」によって環境が浄化されたなどの記述が90年代には頻繁に見られる。ただし以後は徐々に言及が減り、雑誌形態となってからは有機農業の一環として触れられる程度で、積極的に推進する記事は見られない。
【藤井修平】2024年11月

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