在家仏教
タイトル | 在家仏教 |
---|---|
団体名 | 在家仏教協会 |
所在地 | 東京都渋谷区 |
創刊年 | 1952年 |
種別 | 月刊誌(第三種郵便物) |
【主な内容構成】
1952年9月『大法輪』』(2020年7月号にて休刊)の別冊として刊行開始。当初は「パンフレット」と呼ばれていた。判型をあらため1954年4月に1巻1号として出発。66巻通巻780号、2017年5月号(4月発刊)で休刊となる。
「休刊の挨拶」によれば、「講演録をはじめ、特定の宗派の偏らず広く仏教関係者に参加していただく形で、対談、随筆、連載記事などを掲載し、生活の中に仏教が生き、根ざすことを目指して刊行してきました」とある。仏教の普及を目標にし、各号ごとにテーマを設定していた時期もあり、「現代と仏教」、「巡礼」、「真実」、「生死」などを特集してきた。「仏教に関する知識を提供する読み物雑誌」としての性格もある。
執筆者は仏教学者を中心としながらも、仏教関係者にも依頼し、可能な限り平易に釈尊および仏教の思想を伝えることを目的としていた。初代理事長であった加藤弁三郎が述べた「4つの信条」の中には、「釈尊の説法の内容そのものは永遠の真理であるが、それを大衆に知らせる手段は、時と処と人に応じ、つねに新鮮でなければならないと信じていること」とする条項がある。「日本人には日本語で説いて貰いたい、現代人には現代語で表現していただきたい。在家者には在家者にピッタリ触れるように」とする姿勢を有していた。
仏教者の法話や博物館での仏教関係特別展の紹介や仏教関係講演会の案内も随時掲載し、仏教を社会に向けて発信していく態度は一貫していた。仏教に対する日本社会からの期待やその応答について、本誌の内容をたどることにより具体的に理解することが可能である。
なお、本誌の発行所である在家仏教協会も2021年3月をもって解散した。
【高山秀嗣】2024年11月