日蓮宗新聞
タイトル | 日蓮宗新聞 |
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団体名 | 日蓮宗 |
所在地 | 東京都大田区 |
創刊年 | 1955年 |
種別 | 月3回刊(第三種郵便物) |
【主な内容構成】
『日蓮宗新聞』は、身延山久遠寺を総本山とする伝統仏教の一宗派、日蓮宗の事務所である日蓮宗宗務院(以下、宗務院)が創刊した、宗門内唯一の機関紙である。その前進は宗務院が1950年より発行していた教誌『護持教報』であり、1955年に『護持教報』が改題され現在の紙名『日蓮宗新聞』となった。1972年に日蓮宗の全額出資によって株式会社日蓮宗新聞社が設立されたことを機に、業務が宗務院より移行され、現在同社が『日蓮宗新聞』の編集・発行を行っている。
月3回の刊行のうち、1日発行号が16頁、10日発行号が6頁、20日発行号が4頁からなる。新聞内では、①宗門内の大きな動向やニュース(遠忌法要や落慶記念式典、社会福祉活動など)、②全国の各寺院・各教区の催し(檀信徒研修道場や団参、仏教美術の展示会の様子など)、③宗務院主催の企画行事(月例金曜講話、日蓮宗教化学研究発表大会など)、ほか様々な話題が写真を添えて紹介される。また、④身近な話題や平易な言葉を通して教えをわかりやすく伝えるコンテンツ(四コママンガ「がんばれこぞうくん」、コラム「まごに聞かせるおしゃかさま」など)、⑤読者参加型企画(書き初め展、信仰をテーマとする写真コンテストなど)も掲載されており、世代を超えて幅広く受け入れられるような内容、全年齢を対象とする教化を目指している様子がうかがえる。広告欄には、身延や小湊など霊跡周辺の旅館や観光地、日蓮宗新聞社や仏具店が販売するお経本、数珠、団扇太鼓などの信行用品の宣伝が並び、檀信徒の信仰生活全般に根差した情報誌という側面も備えている。
『日蓮宗新聞』は日蓮宗の機関紙であるという特徴から、長期間にわたる宗門内の動向を把握することができる資料といえるが、それだけではなく、オンライン墓参り、被災地支援、過疎地寺院の現状を伝える記事など、その時々で仏教界全体が直面する社会状況や問題を反映している媒体として参考にすることもできる。
【小高絢子】2024年11月