リード文

リード文

記事年月 2001年9月-11月
号数 13
媒体 国外
大分類 特設トピック
国名
トピック 同時多発テロ関連
記事タイトル リード文
本文テキスト  2001年9月11日の対米中枢同時多発テロ事件の後、アメリカはすぐ戦争状態であると宣言し、後日米英は、決定的証拠は出さなかったが、アフガニスタンを実効支配するタリバン政権がかくまう、イスラム原理主義テロリストの黒幕オサマ・ビンラディンが事件の主犯であるとほぼ断定した。対米テロ直後にはタリバン及びビンラディンは犯行を否定、タリバンはテロ非難の声明さえ出した。しかし、ビンラディンがのちに「アメリカはテロ攻撃に値することをムスリムにしてきた」とビデオメッセージで語ったことから、アメリカはこれを事実上の犯行声明とした。 アメリカは10月7日にアフガニスタンの空爆を開始。ラマダン(11月16日から)の時期も空爆を継続した後、地上軍を投入し、反タリバン勢力「北部同盟」を取り込む形で地上作戦を展開した。ブッシュ米大統領は9月16日に「十字軍をおこなう」と「失言」し、のちに宗教戦争を意図したものではないと訂正に躍起になったが、キリスト教的西洋文明対イスラムという「文明の衝突」が実現したとの見解もある。同時に報道では、事件の背景にある問題として、長期化するパレスチナ問題、アフガニスタンの経済的貧困、アメリカの石油利権をめぐる政策などについても分析をしている。また、ビンラディン一族の故郷であるサウジアラビアは、アメリカの友好国でありながら、タリバンを援助してきたという経緯もある。週刊誌・月刊誌ではCIA謀略説まで登場した。そのほか、アジア・アフリカと比べても近代化が遅れているアラブの現状を指摘する分析もある(NW10/17)。 アメリカは、反テロを旗印に、アラブ諸国も含めて各国の政府レベルでの協力を素早くとりつけたが、パキスタン、インドネシアをはじめ、世界各地で反米デモも起こり、かねてからの反グローバリゼーションの機運も高まっている。31カ国を対象にした調査によると、ヨーロッパや南米の国々はむしろ武力行使よりも容疑者の身柄引き渡しや裁判を支持し、武力行使を支持するのが半数を上回ったのはイスラエルとアメリカだけだという(仏教タイムス 9/27)。イランのハタミ大統領は、「アメリカとタリバンは、口では反対のことを言うが、実際には同じコインの裏と表みたいなものだ」とも発言した(NW10/24)。日本国内でもアメリカに批判的な世論がある。アメリカ国内ではアラブ人に対する憎悪犯罪も増加した。また。アメリカでは炭疽菌を混入するなどした不審郵便物による被害があり、テロとの関連が取り沙汰された(11月時点で5人が死亡)。
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