*玉置神社ご神木の着生木伐採で住民が抗議
記事年月 | 2014年7月-9月 |
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号数 | 64 |
媒体 | 国内 |
大分類 | 【A-1.神道】 |
国名 | 日本 |
トピック | |
記事タイトル | *玉置神社ご神木の着生木伐採で住民が抗議 |
本文テキスト | ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる玉置神社(奈良県十津川村)が、同神社の神木「神代杉」に着生していた木約10本を伐採したことに対し、地元住民が抗議の声をあげている。神代杉の樹勢が衰えたことから、2012年に県教委が樹木医に調査を依頼したところ、着生木が一因であると診断されため、神社は県の補助金を得て2013年11月にこれを伐採した。住民はこれに対し、「ご神木は切ってはならない」との言い伝えに背くものであり、氏子への相談なしに行ったとして反発。さらに、世界遺産の伝統文化の保全という精神にもとるとして、世界遺産国会議員連盟に訴えた。これを受け、同連盟が調査を開始。7月17日に現地視察が行われた(奈良・奈良7/18)。 7月25日、住民団体「奥熊野玉置の世界遺産を守る会」および世界遺産国会議員連盟は、伐採に補助金を出した県に対し、見解を問う質問状を提出した。同会は「着生木も含めて信仰の対象」と主張。着生木伐採が神木にかえって悪影響を及ぼす可能性があるという別の専門家の意見も添付した。これに対し、県側は、伐採は樹木医の診断に基づく適正なものであり、神代杉があるのは世界遺産登録地域のなかではなく、その周囲の「バッファゾーン(緩衝地帯)」であるため、世界遺産の維持・保護という点でも問題は生じないと回答している(奈良・奈良7/26、朝日・奈良8/29)。 |