*盗難仏像1体を返還へ

*盗難仏像1体を返還へ

記事年月 2015年7月-9月
号数 68
媒体 国外
大分類 【B-1. 東アジア・太平洋地域】
国名 韓国
トピック
記事タイトル *盗難仏像1体を返還へ
本文テキスト  韓国の検察当局は7月15日、2012年10月に長崎県対馬市の神社仏閣から盗まれ、韓国に持ち込まれた仏像2体のうち1体を返還すると発表した。返還されるのは日本で国指定重要文化財に指定されている「銅造如来立像」で、韓国内で所有権を主張する寺や団体などがないことなどを理由に、返還を決めたという。もう1体の長崎県指定有形文化財の「観世音菩薩坐像」については、「元所有者」と主張する韓国の寺が、日本に渡った経緯が判明するまで日本に返さないよう求める仮処分を申請し、裁判所がこれを認めたため、まだ返還の見通しが立っていない(朝日・夕7/15ほか)。韓国政府関係者は「韓日関係にいい作用を及ぼすことを期待する」と述べ、関係改善ムードを意識した判断だったことを示唆した(朝日7/16)。 引き渡しは非公開で行われ、17日に仁川空港から福岡空港に運ばれ、18日午前に対馬空港に到着した。文化庁によると立像の右手の中指の先が約2mm欠けていて、欠けた時期は不明としている。2年9ヶ月ぶりに対馬市に戻った「銅造如来立像」は18日に、県立対馬歴史民俗資料館で報道陣に公開された(毎日7/19ほか)。今後の保管場所について神社の役員らは20日、海神神社の宝物館の防犯対策を強化し、同館に安置する方針を決めた(長崎7/21)。
[→『ラーク便り』58号小特集(1)参照
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