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冠婚葬祭の互助組織「くらしの友」(東京都大田区)が2015年度版の『現代葬儀白書』をまとめ、葬儀費用、会葬者数ともに減少傾向が続いていることがわかった。調査は、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県で喪主などの立場で葬儀に関わった400人を対象に行われたもの。1977年から行われており、今年で10回目となる。 『白書』によれば、葬儀費用の平均総額は212万円で、2010年の前回調査の242万円より30万円の減少がみられた。最も高額だった1993年の405万円と比較するとほぼ半額となった。会葬者の平均数は92人で、調査を開始して以来初めて100人を割り込んだ(読売・東京9/22)。 葬儀の小規模化と関連して、「送骨」の全国的な広がりも報じられている。亡くなった親族らの遺骨を日本郵便の「ゆうパック」で霊園や寺に送るというもので、賛否も含めて新たな潮流として注目を集めている。「送骨」は、5、6年前に始まったとされ、現在では各地の寺やNPO法人の一部が取り入れている。民間の大手宅配業者は遺骨の配送を受け付けない規定があるため、「ゆうパック」の利用が主となる。葬送の形態の多様化と弔いに対する価値観の変化が指摘されている(神戸・神戸8/29、読売・大阪・夕9/4、産経・大阪・夕9/26ほか)。 |