*対IS空爆、治安悪化の懸念も

*対IS空爆、治安悪化の懸念も

記事年月 2015年7月-9月
号数 68
媒体 国外
大分類 【B-4. 中東・西アジア】
国名 トルコ
トピック
記事タイトル *対IS空爆、治安悪化の懸念も
本文テキスト  7月24日、トルコがシリア国内にある「イスラム国」(IS)拠点3ヶ所を空爆した。また、対IS作戦に従事する米軍に南部インジルリクの基地使用を認めた。トルコのIS空爆は初めて。トルコ国内には、シリアからの難民約180万人がおり、相当数のIS支持者も流入しているとみられる。このためトルコ政府は、アサド政権に抵抗する反体制派支援に重点を置きつつも、国内治安への配慮からISとの直接対決を回避してきた。今般の爆破事件などを受けて、対決姿勢を強めたとみられる(日経7/25)。 24日以降の空爆では、国内のクルド労働者党(PKK)の拠点、シリアのクルド人民防衛部隊、イラクのPKKに対しても空爆が繰り返された(赤旗7/31ほか)。また国内では、IS関係者と共にPKK関係者も拘束している。トルコ政府は、クルド人独立闘争を行ってきたPKKと2013年以降停戦していたが、シリア側のクルド人組織が米国の支援を受けて勢力を増していることへの懸念から和平路線を転換させたとみられる(東京7/23ほか)。これに対しPKKによる報復で8月10日、トルコ南東部や最大都市イスタンブールで警察車両を狙った爆発や銃撃事件が相次ぐなど、治安悪化が懸念される状態(日経8/12)。
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