*接着剤が原因の文化財被害、数十件に

*接着剤が原因の文化財被害、数十件に

記事年月 2016年1月-3月
号数 70
媒体 国内
大分類 【A-8.その他の宗教関連事象】
国名 日本
トピック
記事タイトル *接着剤が原因の文化財被害、数十件に
本文テキスト  全国の文化財で昭和20年代以降に接着剤として使われた合成樹脂が原因とみられる劣化や剥落が相次ぎ、文化庁が修復方法を見直す方針であることが、2015年12月31日に明らかになった。被害が確認されたのは世界遺産・平等院鳳凰堂(京都府宇治市)の扉絵や国指定重要文化財・西国寺金堂(広島県尾道市)の壁画など、数十件にのぼる。接着力が強く扱いやすい合成樹脂は昭和40年代には広く普及し、法隆寺金堂(奈良県生駒郡斑鳩町)、原爆ドーム(広島市)、鎌倉大仏(神奈川県鎌倉市)といった全国の文化財千件以上で剥落止めなどの修復作業に用いられた。しかし合成樹脂は紫外線に弱く、経年劣化することが判明。さらに被害が拡大する恐れがある。文化庁は今後、膠(にかわ)やふのりといった自然素材を用いた古来の修復法への切り替えを進めていくが、接着性が弱いといった課題もある(産経・東京1/1ほか)。
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