*右派政権が妊娠中絶禁止法案を上程
記事年月 | 2016年4月-6月 |
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号数 | 71 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-6. 東ヨーロッパ】 |
国名 | ポーランド |
トピック | |
記事タイトル | *右派政権が妊娠中絶禁止法案を上程 |
本文テキスト | 国民の9割がカトリック信者の同国では1993年以降、原則として人工妊娠中絶が禁じられてきたが、例外として、母親の健康を損なう恐れがある場合、犯罪が疑われる場合、胎児に重度の疾患があり生存が困難な場合は中絶処置が認められてきた。しかし、与党「法と正義」が4月に上程した新しい人工妊娠中絶禁止法案は、母体が直接的な脅威に晒された場合を除き、人工妊娠中絶をした女性に最高5年の懲役刑を科すとしている。法案が可決されれば、子宮外妊娠など、妊娠の継続が困難かつ母親の生命を脅かす可能性がある場合でも、重篤な状態に陥る前には中絶処置ができないことになる。また、医師や家族などにも幇助や教唆の罪が適用されるほか、外国での合法的な中絶の仲介や情報提供も幇助にあたるという。法案は、同党とつながりの強いカトリック教会の右派勢力が作成したが、保守強硬派で知られるカチンスキ党首でさえ、厳格にしすぎないよう教会に申し入れをしたとされる。同時に同党首は、自分はカトリック信者であるから法案の趣旨には賛同しており、提出されれば支持しないわけにはいかないと述べている(Newsweek4/26ほか)。 |