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伊勢志摩サミットの開幕行事として、安倍首相と各国首脳らが5月27日、伊勢神宮を訪問した。政教分離の原則を考慮し、伊勢神宮正殿では神道形式に則った「参拝」という形式を避け、植樹や記念撮影、記帳などを行い「訪問」というスタイルを強調した(朝日・三重5/28、読売・東京5/27)。当日は、午前5時から午後1時まで内宮の一般参拝が停止。同様の措置は皇太子さまが参拝された2014年7月以来であるという(読売・名古屋4/27ほか)。 伊勢神宮への訪問をめぐっては、日本基督教団が5月24日、「参拝中止を求める」文書を首相官邸に送付し、神宮訪問が政教分離の原則に違反すると訴えていた(朝日・三重5/25)。各国メディアも様々な反応を示している。APF通信は安倍首相を「熱烈な神道の崇拝者」であるとした上で「神道は日本のナショナリズムと密接に結びつくもので、世界の指導者が訪問するにはふさわしくないとの指摘もある」と解説。一方で、「神道は日本の美しい文化の一つ。海外の首脳がバチカンを訪問するのと同じで、伊勢神宮の訪問は別に不適切だとは思わない」と語る米通信社「ユナイテッド・ワールド」の経済アナリストのように、訪問を好意的に捉えるメディアもある(読売・東京5/27)。 |