*幻の七重塔の破片か、金閣寺で相輪(そうりん)出土
記事年月 | 2016年7月-9月 |
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号数 | 72 |
媒体 | 国内 |
大分類 | 【A-2.仏教】 |
国名 | 日本 |
トピック | |
記事タイトル | *幻の七重塔の破片か、金閣寺で相輪(そうりん)出土 |
本文テキスト | 京都市埋蔵文化財研究所は7月8日、金閣寺境内で行った発掘調査で塔の先端部の金属製飾り「相輪」の一部とみられる破片が見つかったと発表した。破片を復元すると相輪の直径が約2.4mになることから、日本史上最も高い木造建築物の相国寺七重塔(約109m)に匹敵する規模の建築物のものと推測され、室町幕府3代将軍の足利義満が1404年に築いたとされる七重塔「北山大塔(きたやまだいとう)」のものである可能性が高いという。北山大塔はこれまで遺物が見つかっておらず、記録も少ないため、幻の塔とされてきた。今回の調査の成果を受けて研究者が「東寺百合(ひゃくごう)文書」を調査したところ、具体的な起工準備の状況に関する記録も新たに発見され、発掘と文献の両面で北山大塔の実在の可能性が高まった。専門家は「政治だけでなく、仏教の儀式を行った北山殿を仏教の一大聖地にしようとした義満の意図が読み取れる興味ある発見」「国内外に朝廷以上の国王として、また祭祀王としての自分を強烈にアピールしたかったのだろう」と話す(産経・東京7/9ほか)。 |