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稲田防衛相が真珠湾訪問の翌日となる12月29日に靖国神社を参拝した。参拝は8月の防衛相就任後初で、外交や安全保障政策を担う現職閣僚による参拝は異例(朝日・東京12/30)。稲田氏は初当選の翌2006年に「伝統と創造の会」を設立。以来8月15日の靖国参拝を重ねてきたが、2016年は海外視察で参拝を見送っていた。安倍首相には参拝の事前相談はしなかったという。 現役防衛相の靖国神社参拝に対し、中国外務省は「断固とした反対」を表明。29日の定例会見で華副報道局長は「昨日は和解と寛容を言いながら、今日はA級戦犯が祭られている靖国神社に参拝する。『和解の旅』に対する大きな皮肉となった」と反発。韓国の外交省も「植民地侵奪と侵略戦争を美化し、戦争犯罪者を合祀した靖国神社に参拝したことについて、政府は慨嘆を禁じ得ない」とした(朝日・東京12/30)。また、国内でも民進党の蓮舫代表が「日米のトップが不戦の誓いをした直後なので、違ったメッセージとして米に届かないか心配している」と疑問を呈した(読売・東京12/30)。 なお、稲田氏の靖国神社参拝に先立ち、今村雅弘復興相も12月28日、靖国神社に参拝したことが報じられている(日経・東京・夕12/28)。今村氏は安倍首相の真珠湾訪問と参拝の関係を問われると「関係ない、御用納めの日に来ようと決めていた」と述べた(朝日・東京12/29)。 |