*賽銭に電子マネーの導入進む

*賽銭に電子マネーの導入進む

記事年月 2018年10月-12月
号数 81
媒体 国内
大分類 【A-1.神道】
国名 日本
トピック
記事タイトル *賽銭に電子マネーの導入進む
本文テキスト  東京都港区の愛宕神社が2014年に賽銭泥棒の抑止を目的として電子マネー「楽天エディ」による決済を開始したことを皮切りに、寺社の電子マネー導入が進んでいる。日光二荒山神社は2018年10月に電子マネーを導入、また京都府福知山市の海眼(かいげん)寺が、同月に日本仏教界において初めて導入している。日光二荒山神社によれば、導入の契機は外国人観光客の増加にある。中国などでは電子決済が広く活用されており、中国の電子マネー「アリペイ」などを導入することで、主に中国系の参拝者に配慮した。中国元で行われる賽銭の両替に掛かる手間を削減する効果も見込んだという。同神社では導入から2日足らずで2千件を超える賽銭の決済があったが、これは決済用のアドレスがインターネット上に掲載され、遠隔地からの祈願が多く行われたためとみられている(朝日・東京10/17ほか)。
 こうした賽銭の電子マネー化の広がりに反し、同神社は12月15日までに、Appleの「アップルペイ」ならびに無料通信アプリLINEの「ラインペイ」の利用審査を通過しなかったことから、追加導入を断念したことが報じられた。同神社の電子決済を担当するコンサルティング会社によると、LINEは理由を明らかにしていないが、Appleは賽銭の電子決済が「宗教に関すること」として認可しなかったという(下野・宇都宮12/16)。
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