*残骨灰(ざんこつばい)に関する厚労省初調査

*残骨灰(ざんこつばい)に関する厚労省初調査

記事年月 2019年1月-3月
号数 82
媒体 国内
大分類 【A-3.習俗・慰霊】
国名 日本
トピック
記事タイトル *残骨灰(ざんこつばい)に関する厚労省初調査
本文テキスト  厚生労働省は、火葬場に遺族が骨を拾った後に残る「残骨灰」の処理に関する調査を、2018年7月に初めて行った。調査対象は政令指定都市および東京23区のほか、無作為抽出した市町村の計141自治体で、94自治体から回答があった。なお、自治体名は公表していない。
 残骨灰は分別すると金歯や指輪などの有価物が残るが、この扱いについては法律などの定めがなく、自治体に委ねられている。そのために対応が割れており、約2割の自治体は残骨灰そのものもしくは分別済みの残骨灰から有価物のみ売却して、自治体の歳入に組み入れていた。一方で、約7割の自治体は残骨灰の処理事業を業者に委託している。このケースでは業者が有価物等を売却して利益を得るため、0円や1円で処理事業の委託を行った経験のある自治体が約半数となった。残骨灰を自治体の公営施設に埋めるなどの方法で処理していると答えたのは、約1割だった(東京・東京1/15ほか)。
 こうした調査結果を受け、『秋田魁新報』ほか各地方紙では、関連自治体への取材を行っている。同紙では具体的な市町村名とその対応を挙げつつ、多死社会における法制度の整備や、残骨灰にあっても尊厳が保たれる形での処理が行われるようにとの提言を掲載した(秋田魁新報・秋田1/28ほか)。
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