*世界遺産登録から1年で活気と課題
記事年月 | 2019年7月-9月 |
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号数 | 84 |
媒体 | 国内 |
大分類 | 【A-4.キリスト教】 |
国名 | 日本 |
トピック | |
記事タイトル | *世界遺産登録から1年で活気と課題 |
本文テキスト | 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産に登録されてから1年が経ち、観光客の大幅増加と遺産の保存・継承に関する問題が報じられた。長崎県によると、上陸できない中江ノ島を除く同県内11資産を訪れたのは前年比約1.6倍にあたる計約88万3千人であった。特に観光客が増加した同県平戸市の春日集落には、前年比約20倍の約2万2千人が訪れた。また、唯一熊本県内にある構成資産の天草市津集落には、前年度比約2倍になる約17万人が訪れた。観光客の急増で活気づくことが喜ばれる一方で、教会内で禁止されている写真撮影や飲食などが行われ、祈りの場が損なわれるという意見もある。そして、構成資産は離島や過疎集落などが多いこともあり、資産の保全や物語を語り継ぐ人材の育成が課題とされている(長崎・長崎7/1、朝日・熊本8/5ほか)。 衰退に歯止めを掛ける対策として、天草市教委は市内の小中学校で行う総合的な学習の時間で「世界遺産学」の授業を行う。「世界遺産学」は2019年の2学期から本格的に開始され、世界遺産やキリシタン史の基礎知識を学び、津集落での現地学習などを取り入れる。授業に先んじて、夏休みの期間には担当する教職員を対象とした研修会が開かれた(読売・熊本8/22)。 |