*シーア派中心の反政府デモ、400人を超える死者
記事年月 | 2019年10月-12月 |
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号数 | 85 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
国名 | イラク |
トピック | |
タイトル | *シーア派中心の反政府デモ、400人を超える死者 |
本文 | 10月1日から、首都バグダッドをはじめシーア派住民の多い都市を中心に、国内各地で政治停滞や失業などに抗議する大規模な反政府デモが相次いだ。2018年10月のアブドルマハディ首相就任以来、反米指導者サドル師や親イランの民兵指導者アミリ氏らによるシーア派政治勢力の権力闘争の影響で組閣に至らず、政局の混乱が続いていた。4日には同国のシーア派最高権威シスタニ師が政府の責任を追及する声明を発表した(読売10/5ほか)。デモはシーア派の宗教行事により一度は収束したが、25日に再燃し拡大を続けた。批判の矛先はイラク内政に対して干渉を強める隣国のシーア派大国イランにも向かい、11月以降各地のイラン領事館が相次いでデモ隊の襲撃を受けた。デモの拡大を受け11月29日に首相が、12月26日にはサレハ大統領が辞意を表明した。治安部隊との衝突などにより死者は450人以上に上り、政治空白の長期化により過激派組織の台頭も懸念される(日経・夕12/27ほか)。 |