*国軍兵士がICCでロヒンギャ迫害を証言か

*国軍兵士がICCでロヒンギャ迫害を証言か

記事年月 2020年7月ー9月
号数 88
媒体 国外
大分類 【B-2. 東南アジア】
国名 ミャンマー
トピック
タイトル *国軍兵士がICCでロヒンギャ迫害を証言か
本文  米紙『ニューヨーク・タイムズ』による9月8日の報道から、少数派イスラム教徒であるロヒンギャへの迫害問題を巡りミャンマー国軍の兵士2人の身柄が国際刑事裁判(ICC)の本部があるオランダ・ハーグに移送されたことが分かった。ICCの検察官は同問題に関わるミャンマー国軍幹部の訴追を目指しており、兵士2人は国軍幹部からの命令の有無について検察側の証人となる可能性がある。国際人権団体フォーティファイ・ライツによると、兵士2人はミャンマー西部で国軍と戦闘を続ける武装勢力「アラカン軍(AA)」に拘束された後、8月中旬にバングラデシュに入り、同国政府によって身柄をICCに引き渡されたとされる。また、アラカン軍が7月に撮影したとみられる映像のなかで兵士2人は、上官の命令に基づき多数のロヒンギャ住民の虐殺に関与したと告白した。これまで被害者のロヒンギャ住民からは、虐殺や女性に対する性的暴行について多くの証言があるものの、加害者とされる国軍兵士の証言はないことから、今後、国際法廷での証言に応じれば国軍幹部の刑事責任を追及する動きが加速する可能性もある(日経9/10ほか)。
[→『ラーク便り』56号小特集①87号48頁参照
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