*DV防止条約からの脱退に歓迎と批判
記事年月 | 2021年1月-3月 |
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号数 | 90 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
国名 | トルコ |
トピック | |
タイトル | *DV防止条約からの脱退に歓迎と批判 |
本文 | 3月20日の官報で、エルドアン大統領が「女性への暴力およびドメスティック・バイオレンス(DV)防止条約」からの脱退を決定したと発表された。同条約は、エルドアンが首相だった2011年に欧州評議会で採択(発効は2014年)され、欧州を中心に34ヶ国が批准している。トルコは最も早く署名した国の一つであり、イスタンブールで署名されたことから「イスタンブール条約」とも呼ばれる。エルドアン大統領の与党「公正発展党(AKP)」は、性差別を禁じ男女同権を謳う同条約はイスラム教に基づく家族の伝統的な価値観を損なうと主張。イスラム保守派の多くがこの決定を歓迎した一方、欧米諸国から批判の声が挙げられたほか、27日には脱退撤回を求める女性など数千人が集まったデモがイスタンブールで行われた。トルコでは昨年、男性からの暴力によって300~400人の女性が死亡したとされるなど、男性の女性に対する暴力行為が深刻な社会問題となっている(産経3/30ほか)。 |