*「イスラム国(ISIL)」勢力伸長で分裂加速
| 記事年月 | 2014年4月-6月 |
|---|---|
| 号数 | 63 |
| 媒体 | 国外 |
| 大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
| 国名 | イラク |
| トピック | |
| 記事タイトル | *「イスラム国(ISIL)」勢力伸長で分裂加速 |
| 本文テキスト | 「イラク・レバント(地中海地方東岸)のイスラム国(ISIL)」の勢力拡大がすすむイラクで、宗派・民族関係が不安定化している。2014年1月に西部の要衝ファルージャを制圧したISILは6月5日以降、北部の主要都市モスルを制圧するなど北部・西部で支配を拡大し、首都バグダッド近郊まで進撃した(毎日6/15ほか)。油田都市キルクークにはISILからの防衛を理由にクルド人治安部隊が進駐。クルド自治政府はかねてからキルクークを自治区に含めるよう主張しており、治安部隊による掌握以降、独立への意欲を示している(読売6/29ほか)。 シーア派指導者らはシーア派住民に政府軍支援を呼びかける一方、挙国一致政府の必要性を認めてマリキ首相批判に転じた。マリキ首相はシーア派を重用する政権運営で宗派対立を招いたとして国内のスンニ派勢力や米国など国際社会から批判を受けており、これにシーア派指導者が加わった構図となったが、マリキ首相は「民主主義に対する反乱」として要求を拒否している。イラクでは4月30日に国民議会選が行われ、マリキ首相率いるシーア派の「法治国家連合」は328議席中92議席で最多議席を確保。首相は連立政権を樹立して首相3選を目指している(朝日6/30ほか)。 [→『ラーク便り』62号42頁参照] |