*「牛の保護」を法的に強化
記事年月 | 2015年4月-6月 |
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号数 | 67 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-3. 南アジア】 |
国名 | インド |
トピック | |
記事タイトル | *「牛の保護」を法的に強化 |
本文テキスト | 「牛の保護」を公約とするインド人民党(BJP)の躍進を受け、牛の解体や牛肉の所持を禁止、厳罰化する州法がインド各地で成立している。ヒンドゥー教至上主義を掲げるモディ政権の誕生以来、同党は各地の地方議会選でも勝利し、ヒンドゥー教で神聖視される牛の保護政策を強化してきた。ハリヤナ州で制定された新法では、以前から禁止されていた牛の食肉処理の量刑が2倍程度引き上げられ、最大禁固10年、罰金10万ルピー(約19万円)となった。また、新たに、包装済みで輸入された牛肉の所持・販売も禁止されることとなった。インドではヒンドゥー教徒が国民の約8割を占めることもあり、牛の保護政策を支持する層も多い一方で、新法は、牛の解体や牛肉の取引を担ってきたイスラム教徒など非ヒンドゥー教徒へ深刻な影響を与えることとなる。「牛の保護」の法制化の流れがさらに広がれば、大規模な反対運動や宗教対立に発展する可能性もある(毎日6/10ほか)。 |