*チェチェンでのイスラム文化の「創出」
| 記事年月 | 2015年7月-9月 |
|---|---|
| 号数 | 68 |
| 媒体 | 国外 |
| 大分類 | 【B-6. 東ヨーロッパ】 |
| 国名 | ロシア |
| トピック | |
| 記事タイトル | *チェチェンでのイスラム文化の「創出」 |
| 本文テキスト | ソ連崩壊後の1994年から15年間、ロシアと交戦状態にあったチェチェン共和国では、現在、親露派でイスラム教徒のカディロフ首長の強権の下、急速なイスラム文化の復興が進められている。ソ連時代に大半が破壊されたモスクは約100ヶ所で再建され、髪をスカーフで覆い、くるぶしまでのスカートを履く女性や、地元で「イスラム教徒の服」と称される衣服を着用する男性が増えている。ただし、国立チェチェン大学のタマラ・マザエヴァ副学長(民族文化学)が「チェチェンでは一夫多妻のケースは非常に少なかったが、紛争で多くの男性が死亡したため、より一般的になった」と説明するように、かつてのチェチェン文化への回帰とは言い難い面も。『シャルリ・エブド』事件の後、官製デモに国民の半数以上が動員され、風刺画家を「テロリスト」と断罪するなど穏健とは言い難い認識が当局公認となっているとの指摘もある。カディロフ一族を顕彰する博物館が建設されるなど、個人崇拝の強化も指摘される(毎日7/10ほか)。 |