*イスラム系移民第2世代の棄教と苦悩
記事年月 | 2015年7月-9月 |
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号数 | 68 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-7. 西ヨーロッパ】 |
国名 | イギリス |
トピック | |
記事タイトル | *イスラム系移民第2世代の棄教と苦悩 |
本文テキスト | イギリスとカナダで元イスラム教徒35人にインタビューし、棄教のプロセスについて調査したサイモン・コティーの新著『背教者―イスラム教徒がイスラム教を捨てる時』が7月に刊行された。多くの若者がむしろ敬虔なイスラム教徒になることを望み、コーランの内容や戒律に関し親や宗教指導者に質問したところ、たしなめられたことを懐疑のきっかけに挙げた。また、彼らは元イスラム教徒の研究者や社会活動家の書物を助けとしており、欧米の無神論者の書物は参考にならなかったと話している。総じて、他の宗教から離脱する際のプロセスとの類似が指摘されるが、イスラム系移民特有の問題として、信仰の放棄を家族に隠し難く、家庭内暴力や名誉殺人などの恐怖を感じること、小さなイスラム・コミュニティ内で生きる移民の若者が、家族やコミュニティの中で孤立した際に精神的な危機に陥る事例も取り上げられている(フォーリン・アフェアーズ・リポート8月号)。 |