*菊地被告に高裁で無罪判決
記事年月 | 2015年10月-12月 |
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号数 | 69 |
媒体 | 国内 |
大分類 | 【A-5.新宗教】 |
国名 | 日本 |
トピック | オウム真理教(現・Aleph(アレフ)・ひかりの輪) |
記事タイトル | *菊地被告に高裁で無罪判決 |
本文テキスト | 1995年に起きたオウム真理教による東京都庁爆発物事件で殺人幇助罪に問われていた元信者の菊地直子被告の控訴審裁判で、11月24日、東京高裁は地裁判決を破棄し無罪を言い渡した。菊地被告は、事件前に山梨県内の教団施設から爆発物の原料となる薬品をアジトに運び、事件の補助を行ったとして殺人未遂及び爆発物取締罰則違反の幇助罪で起訴されていた。2014年5月に裁判員裁判で行われた一審では、井上嘉浩死刑囚の証言を基に殺人幇助罪の成立を認定、懲役5年が求刑されていた。 これに対し高裁では、井上死刑囚の証言の信用性を否定、他の死刑囚の証言から、被告の化学の知識が乏しく「教団幹部が危険な化合物を大量製造するとまで認識していたと認められない」とし、また「テロ計画を知らされたとうかがわせる証拠がない」と結論付けた。菊地被告は即日釈放され、弁護人を通じて謝罪のコメントを発表した(毎日・東京11/28、読売・東京11/28、東京・東京11/28ほか)。検察側は、判決が「裁判員裁判の結論を尊重するべきとする最高裁の判例に違反する」として上告を決定している(朝日・東京12/10)。 [→『ラーク便り』67号28頁参照] |