*カースト優遇措置適用求めて暴動
| 記事年月 | 2016年1月-3月 |
|---|---|
| 号数 | 70 |
| 媒体 | 国外 |
| 大分類 | 【B-3. 南アジア】 |
| 国名 | インド |
| トピック | |
| 記事タイトル | *カースト優遇措置適用求めて暴動 |
| 本文テキスト | 2月20日、首都ニューデリーに近接する北部ハリヤナ州ロータックで、低カーストに対する優遇措置の適用拡大を求めるデモが暴徒化し、鎮圧にあたった警官隊の発砲などでデモ参加者28人が死亡した。デモは、伝統的に農業に従事していた「ジャート」と呼ばれるカースト集団が起こしたもので、大学入試や公務員採用で低カーストに割り当てられる優遇枠の自カーストへの適用を求めていた。市街地では、ジャート以外が経営する商店が放火や略奪に遭ったほか、用水路や線路・幹線道路が一時占拠され、首都では広範囲で断水となった。 同州で人口の3割を占めるジャートは自作農が多く、恵まれたカーストとされてきたが、離農が進んでいる。就職や昇進でバラモン等の高位カーストに比べて不利になる民間企業を避け、公務員を目指す者が増えているという。しかし、公務員採用枠の約半分が被差別カーストや少数民族、後進カーストのための優先枠で、2004年にはジャートへの優先枠適用を公約にした国民会議派が州議会選で勝利するなど、政治的争点となっていた。2015年には、最高裁判決でジャートへの優先枠適用は取り消されている(朝日3/8ほか)。 |