*対馬仏像を浮石寺(ブソクサ)に引渡しの判決
記事年月 | 2017年1月-3月 |
---|---|
号数 | 74 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-1. 東アジア・太平洋地域】 |
国名 | 韓国 |
トピック | |
記事タイトル | *対馬仏像を浮石寺(ブソクサ)に引渡しの判決 |
本文テキスト | 2012年に長崎県対馬市の観音寺から盗まれた仏像「観世音菩薩坐像」の所有権を主張する浮石寺が、2016年4月19日に韓国政府に対して仏像の引き渡しを求める訴訟を起こしていた件で1月26日、大田(テジョン)地裁が「仏像が浮石寺の所有物と十分に推定できる」とし、韓国政府に仏像の引渡しを命じる判決を出した。この判決に浮石寺のウォン代表は「日韓関係や歴史的事実などを考慮した賢明な判断だ」と述べ、2月初旬にも仏像を寺に移したい意向を表明した。しかし、観音寺元住職の田中節孝氏は「実に情けない結果」とコメントし、今後も粘り強く返還を求め続ける考えを示した。菅官房長官も記者会見で「判決は極めて残念だ」と述べ、「速やかに仏像が日本に返還されるよう韓国政府に適切な対応を求めていきたい」と強調した(朝日・夕1/26ほか)。 韓国政府は「略奪されたとの断定は困難」との立場で反論し、判決を不服として同日午後に控訴した(毎日1/27ほか)。同地裁は申し立てを認め、2月1日に仏像を判決確定前に寺側へ移す仮執行を認めない判断を下し、仏像は判決確定まで韓国政府が引き続き保管することになった(日経2/2ほか)。 [→『ラーク便り』71号38頁参照] |