*八田與一の銅像が斬首

*八田與一の銅像が斬首

記事年月 2017年4月-6月
号数 75
媒体 国外
大分類 【B-1. 東アジア・太平洋地域】
国名 台湾
トピック
記事タイトル *八田與一の銅像が斬首
本文テキスト  日本統治時代に台南市の烏山頭ダム建設を指導した日本人技師、八田與一(1886~1942)を顕彰した銅像の頭部が切断されているのが4月16日早朝、ダムの関係者によって発見された。日台友好の象徴的存在として知られる八田は、「台湾農業の恩人」と慕われ、ダムを望む丘には夫妻の墓や銅像が作られた。2011年にはダム湖畔に記念公園が整備され、毎年5月8日の命日には日台の関係者が慰霊祭を行っている(毎日4/17ほか)。破壊された銅像は、台南市の博物館に以前作られた像の複製があり、その頭部を利用して残された胴体に取り付けて修復が完了した。5月7日には除幕式が行われ、8日には例年通り慰霊祭が行われた。没後75年のこの日の式典には八田の親族や台湾側は行政院農業委員会の委員らなど約700人が参列した(日経・夕5/8ほか)。台湾と中国の統一を主張する元台北市議の男が、フェイスブックで犯行を認めた上で4月17日に警察に出頭した。事情聴収で犯行動機は「八田氏の歴史的評価を認めないから」と話している。男は共犯の女性とともに器物損壊容疑で書類送検されていたが、5月28日、日本統治時代からの遺物で台北市内の小学校に設置されており児童の安全を守るとされる「鎮守のこま犬」2体を壊す様子もフェイスブックに投稿し、拘束された。6月26日に検察は反省する様子がない2人に「重罰」を求めた(毎日5/30ほか)。
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