*国民投票に見るイスラム主義と世俗派の分断
記事年月 | 2017年4月-6月 |
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号数 | 75 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
国名 | トルコ |
トピック | |
記事タイトル | *国民投票に見るイスラム主義と世俗派の分断 |
本文テキスト | 4月16日、大統領権限の拡大に向けた憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、賛成51.41%、反対48.59%(開票率99.97%)で、エルドアン大統領の出身母体であるイスラム系与党「公正発展党(AKP)」を中心とする改憲派が僅差で勝利を収めた。一方で国是である政教分離を重視し、大統領の強権的なイスラム化政策を警戒する世俗派の最大野党「共和人民党」は憲法改正に反対を訴え続けている。国民全体においても内陸部と都市部、イスラム主義と世俗主義の間で賛否が明確に分かれた。内陸部に住む庶民層は保守的なイスラム教徒が多数を占め、彼らの中では賛成票を投じた人が多かった。一方で首都アンカラやイスタンブールなど開放的な都市部では宗教の政治介入に懸念を示す世俗派の人々が多く、反対票が過半数を占めた(読売4/18ほか)。 |