*シーア派大国イランでペット犬ブーム
記事年月 | 2017年7月-9月 |
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号数 | 76 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
国名 | イラン |
トピック | |
記事タイトル | *シーア派大国イランでペット犬ブーム |
本文テキスト | シーア派が国民の9割を占めるイランで近年、イスラム教では「不浄な生き物」とされる犬をペットとして飼育することがブームになっている。聖典コーランには犬を不浄とする明確な文言はないとされるが、預言者ムハンマドの言行録には「犬の体や唾液に触れたら洗い流さなければならない」という記述がある。同国の最高指導者ハメネイ師の事務所は、「シーア派の歴史的書物には、イスラム教徒が犬に触れることは受け入れられないと記されている」との見解を示しており、これが犬を忌避する風潮の一因となってきた。イスラム教の伝統を重んじる保守派の間では、こうした宗教的見解に基づく嫌悪感の表明に加え、ペット犬を「西洋化の象徴」と捉えて批判する傾向も強い。一方で首都テヘランなど都市部の穏健派の間では犬を飼う人は増加しており、厳格な宗教的認識からの脱却の兆しだとする見方もある(朝日8/31)。 |