*異教徒排除への抗議拡大、性暴力厳罰化へ

*異教徒排除への抗議拡大、性暴力厳罰化へ

記事年月 2018年4月-6月
号数 79
媒体 国外
大分類 【B-3. 南アジア】
国名 インド
トピック
記事タイトル *異教徒排除への抗議拡大、性暴力厳罰化へ
本文テキスト  2018年1月に8歳のイスラム教徒の少女がヒンドゥー教徒の集団に性的暴行を受け殺害された事件など女性への暴力が相次ぐ中、各地で民族主義や女性差別に抗議するデモが発生した。4月12日深夜にはニューデリーで集会が開かれ、参加者は「差別には厳罰を」と訴えた。16日のグジャラート州アーメダバードでの抗議デモでは参加者がキャンドルを掲げ加害者の訴追を求めた。発端となった事件に関わったとして逮捕された元州政府関係者や警察官らは、犯行の理由についてイスラム教徒を「地域から排除するため」に脅迫の意味で行ったと供述。また犯人らを擁護する集会に、国政与党のインド人民党(BJP)所属の政治家が参加していたことなどを受け、人々の事件への怒りが拡大した(産経4/16ほか)。 政府は21日の閣議で、女性への性的暴行に対する刑罰を強化する政令を承認し、22日にはコビンド大統領の承認を得て発効された。被害者が12歳未満の場合、最高刑を死刑に、同16歳未満は最低刑を禁錮10年から20年へ引き上げ、被害者への負担軽減のため捜査や裁判審理に期限を設けることも決定した。地元紙『ヒンドゥスタン・タイムズ』は、法整備だけでなく文化や伝統、教育の再考を主張する専門家の指摘を紹介している(赤旗4/24)。
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