*小林元侍従日記、一部公開

*小林元侍従日記、一部公開

記事年月 2018年7月-9月
号数 80
媒体 国内
大分類 【A-7.皇室】
国名 日本
トピック
記事タイトル *小林元侍従日記、一部公開
本文テキスト  共同通信が元侍従の小林忍氏(1923-2006)の日記を家族から入手し、8月23日、一部を公開した。小林氏は1974年4月から昭和天皇の侍従を務め、日記には2000年6月までの26年間のことが書かれている。
 日記の公開を受けて、各紙は昭和天皇の晩年における苦悩と、平成の代替わりの儀式について綴られた箇所を中心に取り上げた。日記では昭和天皇が終生にわたって沖縄のことを気に掛けていたご様子が描かれ、「戦争責任のことをいわれる」と苦悩する姿も書かれていた。
 また、平成2年に行われた「即位礼正殿の儀」をめぐっては、その内容や所作、費用についての厳しい意見や皮肉などが書かれていた。平成の即位の礼や大嘗祭については政教分離の問題でいくつもの違憲訴訟が起こり、政府が宗教色を抑えるために苦慮していた。国費の充てられたこれらの儀礼について、日記では「神秘的」との記述があるも、「ちぐはぐな舞台装置」であるとの皮肉も交えられており、宮内庁内で不満があったことが示唆されている。2019年に予定されている代替わりの儀式について、政府は前例を踏襲する方針でいるため、元侍従の日記は当時の様子を知る貴重な資料として参照される(東京・東京8/24ほか)。
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