*キリシタンに関する風説を専門家が解説
記事年月 | 2018年7月-9月 |
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号数 | 80 |
媒体 | 専門紙 |
大分類 | 7月 |
国名 | 日本 |
トピック | キリスト新聞 カトリック新聞 クリスチャン新聞 |
記事タイトル | *キリシタンに関する風説を専門家が解説 |
本文テキスト | 昨今、ウェブサイトなどで「キリシタンは50万人の日本人を奴隷として外国に売った」とする風説が広まっていることにつき、上智大学の川村信三教授(イエズス会神父)が歴史学の立場から反論を行った。キリシタンが海外貿易に関与できたのは1574~1587年頃、10数年に限られる。この間、50万人を海外に送り出すためには年平均4~5万人をマカオに送る必要があるが、当時の帆船でマカオに行けるのは1年の内、東シナ海の風向きが良い数ヶ月のみ、1隻の船の収容人数は最大級のもので350人が限界であることから、50万人というのは現実的ではないと解説。ただし、1620年頃に書かれた信徒組織の罰則規定に「ひとあきないをしてはならない」という項目があり、した人がいたために禁じられたと推測できること、豊後・薩摩戦争の捕虜を奴隷として売った記録があることから、キリシタン商人の中にもこれに関与した人がいる可能性はあるとのこと(カ29日付)。 |