*グダンスク市長刺殺、分断社会を反映か

*グダンスク市長刺殺、分断社会を反映か

記事年月 2019年1月-3月
号数 82
媒体 国外
大分類 【B-6. 東ヨーロッパ】
国名 ポーランド
トピック
記事タイトル *グダンスク市長刺殺、分断社会を反映か
本文テキスト  1月13日、北部グダンスク市で開催されていたチャリティイベント会場で、アダモヴィチ市長(53)が暴漢に刺され死亡した。1998年から市長を務めた同氏は、同性愛者の権利保護や難民受け入れなどを推進し、ユダヤ教のシナゴーグが襲撃された際には抗議声明を出し、多宗教が合同で祈る「祈りの日」を設けるなど、多文化主義的な政策を掲げてきた。これに対し、与党「法と正義」は、同氏がイスラム教徒をポーランドに受け入れる「移民協定」の主唱者であるとする動画を配信。与党の影響下にある公共放送(TVP)は、同氏を主に非難する内容の映像を2年半で約2500件流したとされる。事件の直前には極右団体が同市長の「死亡診断書」を作成し、オンラインで拡散していた。容疑者は犯行現場で自分は政治犯であると叫んでおり、政治的立場の違いによる社会の分断と憎悪の喚起が、事件の背景にあるとみられている(日経1/18ほか)。
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