*退位・即位の儀、政府が概要を決定

*退位・即位の儀、政府が概要を決定

記事年月 2019年1月-3月
号数 82
媒体 国内
大分類 【A-6.政治と宗教】
国名 日本
トピック
タイトル *退位・即位の儀、政府が概要を決定
本文   政府は、天皇の皇位継承に関する退位の儀・即位の儀に関して、1月17日の式典委員会において概要を決定した。主な論点は、皇位の証である剣璽(けんじ)(剣と曲玉) の譲渡に際し、憲法に抵触しないよう考慮することと、儀式を行う時間についてであった。 今回決定された概要によれば、天皇の地位が国民の総意に基づくという憲法1条、ならびに天皇の国政関与を禁じる4条に違反しないよう、退位の儀では天皇自らが退位の意を述べることはしない。また剣璽の譲渡についても、天皇自らが皇位を退く意志を表明したと捉えられないよう、直接の譲渡はしないとされた。そのため、4月30日の退位の儀「退位礼正殿の儀」では天皇は神器には一切触れることなく、剣璽は机上に置かれているのみとする。新天皇が即位する5月1日の「剣璽等承継の儀」において、はじめて神器が引き継がれる運びとなる。神器を置くこと自体に対して、宗教的な意味を持つといった批判もあるが、憲法上問題はないとされた。
また、儀式の時間については、「国民のために行うものであり、常識的な時間にすべき」との理由から、日中に行うことで合意された。保守派からは厳密な皇位継承のタイミングに合わせ、深夜に行うべきだとの意見が上がっていた(読売・東京1/18、日経・東京1/18 ほか)。
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