*カシミール州の直轄領化とイスラム系住民の反発
記事年月 | 2019年10月-12月 |
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号数 | 85 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-3. 南アジア】 |
国名 | インド |
トピック | |
タイトル | *カシミール州の直轄領化とイスラム系住民の反発 |
本文 | イスラム教徒が多数派を占めるとともにパキスタンとの関係性も深いことから長らく自治権が認められてきたジャム・カシミール州が、10月31日に正式にヒンドゥー教徒が約8割を占めるインド政府の直轄領となった。直轄領化は、8月の議会における同州の自治権剥奪の決定とそれに関連する法案の施行により、実行された。現地では、インド政府の治安部隊が監視を強めていることから抗議デモなどは散発的ではあるものの、商店を閉鎖したり、子どもに学校を欠席させるなど、イスラム系の住民は抵抗の意思を示している(毎日11/1ほか)。なお、同州の自治権剥奪をめぐっては、パキスタン政府によるインド政府への反発を招くとともに、両国が領有権を争うカシミール地方における軍事衝突や反政府組織による暴力が過熱してきたことから、直轄領化による対立の深化や治安の悪化、および、両国の緊張関係の高まりが懸念される(読売10/30ほか)。 [→『ラーク便り』84号45頁参照] |