*天社土御門神道(てんしゃつちみかどしんとう)が途絶の危機

*天社土御門神道(てんしゃつちみかどしんとう)が途絶の危機

記事年月 2020年1月-3月
号数 86
媒体 国内
大分類 【A-8.その他の宗教関連事象】
国名 日本
トピック
タイトル *天社土御門神道(てんしゃつちみかどしんとう)が途絶の危機
本文  平安時代の陰陽師・安倍晴明と関わりの深い宗教法人「天社土御門神道」(本庁・福井県おおい町)が存続の危機に瀕している。現在は安倍氏直系の土御門家と関係の深い藤田家出身の藤田義仁氏が受け継いでいるが、両家の子孫に継承の意思はなく、正統な後継者と認められる人もいない。同法人の主な仕事は暦づくりであり、現在も各地の神社が天社土御門神道の制作する暦を買い求める。中国伝来の天文表を読み解きながら運勢を書き記す作業は簡単に継げるものではないと藤田氏は言い、これまでも教えを請う人は何人かいたが全員途中で辞めてしまったという。陰陽道を研究する梅田千尋・京都女子大学教授は、2000年代初頭の安倍晴明ブームで陰陽道の人気は高まったが、「陰陽師のファンタジー的なイメージが先行したことで、無形文化財的な要素を浸食したとも言える」とし、地道な継承に影響を及ぼしたのではないかと指摘する(日刊県民福井・福井1/26、東京・東京・夕2/29)。
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