*ロヒンギャ減少を機に仏教少数派と国軍の対立激化

*ロヒンギャ減少を機に仏教少数派と国軍の対立激化

記事年月 2020年4月‐6月
号数 87
媒体 国外
大分類 【B-2. 東南アジア】
国名 ミャンマー
トピック
タイトル *ロヒンギャ減少を機に仏教少数派と国軍の対立激化
本文  4月13日、西部ラカイン州で仏教徒少数民族ラカインの武装勢力「アラカン軍(AA)」が国軍と武力衝突し、市民8人が死亡した。AAはミャンマー政府が現在テロ組織に指定する勢力で、2009年に結成され、州人口約300万人のラカイン州最大勢力として国内多数派のビルマ族の統治に反対し自治拡大を目指している。同州にはイスラム教徒少数派ロヒンギャが推定100万人ほど暮らしていたが、2017年の国軍によるロヒンギャ武装勢力掃討作戦の結果、彼らの大部分が難民としてバングラデシュに避難。それを機に2018年11月以降、AAが勢力を拡大して国軍との対立が激化し、15万人以上の市民が避難生活を余儀なくされている。4月26日、AAは新型コロナウイルス感染症対策を優先するため停戦を宣言し、国軍側もコロナ対策で他の少数民族武装勢力との停戦を決定したが、AAとの戦闘は対象外とした。背景にはミャンマー政府が天然資源の豊富なラカイン州で開発事業を進めていることがあると指摘されている(東京・夕4/20ほか)。
『ラーク便り』データベースの検索ページに戻る