*ナチス占領期にユダヤ人から没収された絵画に返還命令
| 記事年月 | 2020年7月ー9月 |
|---|---|
| 号数 | 88 |
| 媒体 | 国外 |
| 大分類 | 【B-7. 西ヨーロッパ】 |
| 国名 | フランス |
| トピック | |
| タイトル | *ナチス占領期にユダヤ人から没収された絵画に返還命令 |
| 本文 | 7月1日、フランスの最高裁にあたる破棄院は、印象派の絵画を元の持主に返還するよう、今の持主に命じる判決を下した。今の持主である米国人夫妻は、1995年に印象派の絵画を80万ドル(約8,600万円)で購入したが、この絵画はナチス占領期のフランスで1943年にユダヤ人男性から没収されたものだった。2017年、夫妻がパリの美術館に絵画を貸し出したところ、元の持主であるユダヤ人男性の家族らが偶然発見した。この家族の訴えを受け、裁判所は夫妻に絵画の返却を命じたが、夫妻はこれを控訴したため、今回の破棄院判決に至った。破棄院はユダヤ人であることを理由に当時の政権に「没収されたものを合法的に所有することはできない」として夫妻に絵画の返却を命じたが、夫妻の弁護士は、占領期のヴィシー政権による罪の代償を夫妻が払わなければならないのはおかしいと主張している(朝日・夕7/2)。 |