*政府・タリバン間の停戦協議の中、国内情勢悪化
記事年月 | 2020年10月-12月 |
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号数 | 89 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4.中東・西アジア】 |
国名 | アフガニスタン |
トピック | |
タイトル | *政府・タリバン間の停戦協議の中、国内情勢悪化 |
本文 | 9月12日にカタールで開始したアフガニスタン政府と反政府勢力タリバンの停戦協議が難航する中、国内でテロや暗殺事件が頻発するなど治安情勢が悪化している。10月24日首都カブールの学習塾付近で生徒ら31名が死亡した自爆テロ事件、11月2日名門大学であるカブール大学で20名以上が死亡した銃乱射事件などの教育機関を狙ったテロ事件に加え、政治家やジャーナリストなど個人を狙った暗殺事件も同時期に起こっている。いずれの事件も「イスラム国(IS)」が犯行声明を出し、タリバン側は関与を否定している。一方政府側は、タリバンが協議交渉を優位に進めるためにISを背後で支援している疑いを強めている。12月2日、アフガニスタン政府とタリバンは和平交渉を進める上での基本ルールに合意し、本格協議に入ることを発表したが、停戦の合意については棚上げされている(東京12/4ほか)。 アフガニスタンは、イスラム教スンニ派が国民の8割を占めるが、シーア派や非イスラム教徒も多い。2001年のタリバン政権崩壊後、米欧の支援によって誕生した現政府は、少数派に配慮した世俗的な政治体制の維持を目指している。一方旧支配勢力であるタリバンは、イスラム法による統治の徹底を求めており、政治体制におけるイスラム法の位置づけをめぐる両者の隔たりは依然として大きい(読売10/13)。 |