*エジプトと関係改善の兆しも、ムスリム同胞団をめぐる立場は不一致
記事年月 | 2021年4月-6月 |
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号数 | 91 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
国名 | トルコ |
トピック | |
タイトル | *エジプトと関係改善の兆しも、ムスリム同胞団をめぐる立場は不一致 |
本文 | 5月5~6日、トルコ政府はオナル副外相など外交団をカイロに送り、リビア問題や東地中海のエネルギー問題に加え、今後の二国間関係についてエジプトの外交団と協議した。トルコの外交団がカイロを訪れたのは約8年ぶり。協議後、「関係改善に必要な話し合いができた」との共同声明を発表するなど、2013年以降悪化していた両国関係の改善の兆しとみられる。 その一方で、ムスリム同胞団をめぐる両国の溝は未だ深い。エジプトでは2012年の「アラブの春」後、選挙で勝利したムスリム同胞団のムルシ大統領による政権運営が行われていた。しかし、2013年にシーシ国防相(現大統領)の軍事介入が行われると、ムルシ政権は失脚。その後シーシ政権が誕生し、同胞団に対する弾圧が今なお続いている。同胞団およびムルシ政権を支持していたトルコのエルドアン首相(現大統領)は、同胞団を弾圧するシーシ氏を「暴君」と批判し、エジプトを追われた同胞団員をトルコに受け入れてきた経緯がある(朝日5/8ほか)。 |