*積極的安楽死、国民議会での議論に決着付かず
記事年月 | 2021年4月-6月 |
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号数 | 91 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-7. 西ヨーロッパ】 |
国名 | フランス |
トピック | |
タイトル | *積極的安楽死、国民議会での議論に決着付かず |
本文 | フランスでは近年「死ぬ権利」について賛否両論が繰り広げられているが、国民議会(下院)は3月9日未明、積極的安楽死容認を含む法案を通せないまま審議期限を迎えた。現行法では、患者の意思に基づき延命措置を中止する「消極的安楽死」が、回復の見込みがなく余命が短い場合にのみ認められているが、薬物投与による「積極的安楽死」は認められていない。これでは植物状態に置かれるなど、意思表示ができない患者には安楽死の道が閉ざされることになる。こうしたなか、支持者は同法案が「終末期での自由な選択を保証し、緩和ケアへの普遍的なアクセスを確保する」と主張していたが、審議最終日の8日にも計3千項目以上の修正案が提出されるなど、議論がまとまらないまま審議期限を迎えた。オリヴィエ・ヴェラン保健省は8日、新型コロナウイルスへの対応に追われる現在、早急な決定は避けるべきであり、現行法の枠内での制度整備が先決だと主張した(赤旗4/16)。 |