*枢機卿が金融犯罪で起訴
記事年月 | 2021年7月-9月 |
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号数 | 92 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-7. 西ヨーロッパ】 |
国名 | バチカン(聖座(Holy See)) |
トピック | |
タイトル | *枢機卿が金融犯罪で起訴 |
本文 | ローマ教皇庁は7月3日、司法当局が枢機卿ら10人を横領や職権乱用の罪で起訴したと発表した。起訴されたのはジョバンニ・アンジェロ・ベッチウ枢機卿のほか、バチカンの現・元官僚4人と外部コンサルタント5人。枢機卿が金融犯罪で裁かれるのは近代カトリック教会史上初。発表によると、2013年から2018年にかけて、不動産投資をめぐって「タックスヘイブン(租税回避地)」を経由した不透明な金融取引が行われていた。また現地メディアによると、ベッチウ枢機卿は自身の兄弟の事業に便宜を図るため、バチカンの資金を悪用したという。バチカンの資金管理を担う宗教活動支援機関(通称バチカン銀行)はマネーロンダリングの温床になっているとの指摘があり、教皇フランシスコが近年改革と透明化を進めている。2021年1月には、同銀行の元総裁に実刑判決が下されている。枢機卿は容疑を否認し、自分は「陰謀の犠牲者」だと主張している(日経7/8ほか)。 |