*2015年パリ同時多発テロの公判始まる
記事年月 | 2021年7月-9月 |
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号数 | 92 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-7. 西ヨーロッパ】 |
国名 | フランス |
トピック | |
タイトル | *2015年パリ同時多発テロの公判始まる |
本文 | 2015年11月13日の夜にパリ中心街に位置する「バタクラン劇場」や市内の飲食店、パリ郊外サンドニの国立競技場近くなど6ヶ所で発生した同時多発テロの初公判が、9月8日にパリの裁判所で始まった。この事件では死者130名と負傷者400名以上を数え、実行犯9人は自爆するなどして死亡したが、20人が共謀罪などで起訴されていた。テロは「イスラム国(IS)」の戦闘員らがベルギーを拠点に計画したとされているが、今回の公判では彼らの入国方法や襲撃場所の選定理由など、実行に至るプロセスの解明が待たれている。 テロ事件の公判では過去最大規模となり、審理は2022年5月まで9ヶ月に及ぶ見込み。公判には負傷被害者や遺族ら約1,800人、さらに弁護人も300人以上が参加するため、600人程度を収容可能な特別法廷が仮設された。初公判は被害者らの名前の読み上げにあてられたほか、テロ現場に実行犯を車で運ぶ役割を担ったサラ・アブデスラム被告(31)が人定質問で職業を問われた際に、「イスラム国(IS)の戦闘員になるために職業は捨てた」と答え注目を集めた。生き延びた市民らの証言は10月下旬から、本格的な被告人質問は翌年1月から始まる予定。公判の様子は歴史資料として録画保存されることになっている(東京9/8ほか)。 [→『ラーク便り』69号小特集④参照] |