*女性の運転解禁も活動家拘束相次ぐ
記事年月 | 2018年4月-6月 |
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号数 | 79 |
媒体 | 国外 |
大分類 | 【B-4. 中東・西アジア】 |
国名 | サウジアラビア |
トピック | |
記事タイトル | *女性の運転解禁も活動家拘束相次ぐ |
本文テキスト | 6月24日、イスラム教の戒律の厳格な遵守を重んじるサウジアラビアで世界で唯一禁じられていた女性の車の運転が解禁された。首都リヤドの中心部では、日付が変わると同時に全身を黒い衣装で覆った女性が運転する車が目立ち始め、街は祝福ムードに包まれた。 こうした解放的な動きが見られる一方で、5月以降女性の権利向上を求める人権活動家らの拘束が相次ぎ、合わせて約20人が拘束された。活動家らの主な目的は保守的な同国に根強く残る「後見人制度」の撤廃で、この制度のために女性は男性から「保護」される存在として、夫や父親の許可を得なければ結婚や就労、パスポートの取得や外国旅行などができない。彼らの間には、政府が優先するのは運転解禁や映画館開設など欧米メディア受けのよいものに留まっているという不満がある。厳格なワッハーブ派に統治の基礎を置く同国では、女性の運転解禁に対しても「シャリーア(イスラム法)をまげるものだ」という反対意見が聖職者を中心に依然として根強く、一連の活動家拘束はこうした保守勢力への配慮だとの見方もある(読売6/25ほか)。 [→『ラーク便り』76号43頁参照] |