*55万人を対象に恩赦実施、批判の声も

*55万人を対象に恩赦実施、批判の声も

記事年月 2019年10月-12月
号数 85
媒体 国内
大分類 【A-7.皇室】
国名 日本
トピック  
タイトル *55万人を対象に恩赦実施、批判の声も
本文  10月22日、即位礼正殿の儀に合わせて政令恩赦が実施された。現憲法下での国家的慶弔事にともなう恩赦の実施は11回目。今回の恩赦では罰金刑を受けた人のうち、罰金を納めてから3年以上経過している約55万人を対象に「復権」が行われた。罰金刑によって制限されていた医師や看護師など一部の国家資格について、欠格事由がなくなり、免許取得が可能となる。
    犯罪被害者の権利保護が浸透したことを背景に、昭和天皇の大喪の礼(約1,017万人)や平成の即位の礼(約250万人)と比べて恩赦の規模は大幅に縮小されたが、依然反対論は根強い。共同通信社が10月に行った世論調査では、恩赦の実施に「反対」(60.2%)する回答が「賛成」(24.8%)を大きく上回った。専門家からは、天皇の政治利用だとする指摘や、行政による司法への介入は三権分立に反するとの指摘がなされている。また恩赦対象者の8割が交通事件で刑を受けていることから、「交通被害者や遺族の気持ちを裏切っている」という批判の声も報じられている(朝日・東京10/19、東京・東京11/30ほか)。
[→『ラーク便り』84号37頁参照
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